「でもさぁ・・・さっきの隼人、ちゃんにも見せたかったよ。」
「なにそれ?」
にこにこしながら、啓太くんは言った。
「タケ!変なこと言うなよ!!」
「隼人ってばさぁ、弟の拓くんだっけ?その拓くんからの電話でちゃんが帰ってこないって聞いて、めっちゃ心配してすげぇ大慌て。俺と竜にも探すの手伝わせてさ。」
啓太くんは、隼人の言葉を遮り、そのときの様子を語ってくれた。
「あ、ごめん。」
「別にが謝ることじゃねぇだろ。」
「うん・・・ありがと。」
「ん。・・・じゃあ、俺らこっちだから。」
あたしたちはいつの間にか十字路にいたみたいで、竜くんと啓太くんは右へ曲がるようだった。
「そっか、じゃあまた今度会おうね。」
「ああ。じゃあな、。」
「じゃあね、ちゃん。」
ぶんぶん、と啓太くんは腕が千切れちゃうんじゃないかってくらい、手を振ってくれていた。あたしたちは二人の帰る、後ろ姿を見送っていた。
あたしは久しぶりに竜くんと啓太くんに会って、ちょっと嬉しくなった。
それ以上にあたしが嬉しかったのは・・・
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啓太くんが言ってくれたことが、本当だったら・・・嬉しい、よ。
そして、うちのタケちゃんはいい役回りだけど、ちょっぴり黒いとこもある気がする。
・・・いや、ヒロインちゃんのためだったら、ちょっとくらい隼人が恐かろうが、関係無いのです。(061225)