「行くぞ。」
「・・・うん。」
ぽつりと隼人はそう言って、また歩き出した。
やっぱり、ちょっと不機嫌・・・?
「隼人・・・」
あたしの先へ行く隼人は何も言ってくれなかった。後ろも振り向いてくれなかった。
いつもだったら、なんか冗談とか言ってくれるのに・・・寂しいなぁ・・・。
「ねぇ・・・隼人ー・・・聞いてる・・・?」
「なに。」
隼人はとりあえず、聞いてくれているみたいだったが、相変わらずあたしの方は向いてくれない。
「心配、した・・・?」
あたしは隼人に聞こえるくらいの声で、こう言うと、隼人はぴたりと歩くのを止めた。
「・・・ぇだろ・・・。」
「へっ??」
「・・・当たり前だろ、って言ったの!」
・・・妹だから、だよね。それでも、心配してくれるのが嬉しくて。
それと同じくらい心配をかけたことが、すごく申し訳無くて。
「・・・ごめんなさい・・・。」
「別に・・・が無事だったらそれでいい。」
隼人はそう言ったけど、あたしは迷惑をかけてるんだ、って思ったら、なんか苦しかった。
はぁ。
隼人は急に溜息を吐き、あたしの方を向いた。
そして、あたしの顔を見て、ふっと笑い、髪を撫でながら言った。
・・・え・・・?
「・・・バカだな、こんなことで俺が嫌いになる訳ねぇだろ?」
なんでだろう。なんで、隼人はあたしの思ってることが分かったんだろう。
「なんで・・・」
「ってばさ、昔からあほみたいなこと考えてるとき、そういう顔すんだよ。」
「あほみたいなことって・・・」
「例えば、『申し訳無い』とか『迷惑かけてる』とか・・・『嫌いになったか』とか。」
なんで、隼人はそうやってあたしのことを見てくれているのだろう。
「俺は、たかがに迷惑かけられたくらいで嫌いになったりとかしないの、分かった?」
首を縦に振ると、隼人は嬉しそうにあたしの髪の毛をくしゃくしゃっとし、言った。
「帰るぞ。」
今はまだ、実らない恋かもしれない。
でも、きみが見ていてくれる。あたしを見ていてくれる。
ずっと、実らない恋かもしれない。
それでも、きみがあたしを見ていてくれるから。
だから、もう少しあたし・・・きみのこと好きでいてもいいかな。
Fin。
今はまだ、あたし・・・妹でもいいよ。
隼人が、あたしのこと・・・ひとりのオンナノコとして見てくれるまで、好きでいるから。
拍手セリフ編の三発目は隼人さんです。
『バカだな、俺が嫌いになる訳ないだろ?』
・・・ぎゃーっ///隼人さーんっ!!ど、どうでしたでしょうかねぇ。
あたし的には、隼人さんが髪をくしゃくしゃってするところなんか・・・!!(え、自分話?)
次は、完結したいですね。時間シリーズ、次は「夜」ですよ。
勿論、シグナルレッドを使いますけどねー♪♪
・・・その前に、終われるのかなぁ・・・(うーん)(061225)